前回の記事では、警察官に向いている人の特徴についてまとめました。
では反対にどんな人が警察官に向いていないのでしょうか。
みなさんのそんな疑問を元刑事の私が(独断と偏見で)丁寧にわかりやすく解説します^^
「警察官になりたい!でも自分が向いているのか不安・・・」という方は本記事をぜひ読んで検討してください!
1.プライベートを充実させたい
1つ目の向いていない人の特徴は、ずばりプライベートを充実させたい人です。
世間ではワークライフバランスという言葉がかなり普及していますが、ぶっちゃけ警察にはあまり関係ないと思っています。
なぜなら、何かあれば問答無用で呼び出されるからです。
管轄内で大きい事件が起きた場合、大きな災害が起きた場合、お祭りなどの各種行事などがあると、休日でも出勤となる可能性があります。
特に大きな事件や災害などの突発的事案だと突然呼び出されます。(これが1番キツい。。。)
よくドラマなどで刑事の人が上司からの電話に出た後、「呼び出しだってよ」みたいなことを言って爽やかな顔で格好良く出勤するシーンってありますよね。
現実はあんなに爽やかな顔はできません(強調)
まず、休日に警察署や上司から電話がかかってきた場合、
「終わった。」
という言葉とともに自分の休日がなくなった現実を受け入れるところから始めます。
しかも呼び出されるくらいの大きい事件だと、しばらく休みが不定休になる可能性も視野に入れます。(もし捜査本部でも立とうものなら、夏休みなどの大型連休も無事に消え去ります)
もちろん、その時の顔は絶望に満ちています☆(予定があった場合は特に)
突発事案でなくても、お祭りなどの警備は年末年始や夏休みシーズンに多いのです。つまり、世間の皆様がお休みモードの時こそ休日出勤となるというスーパー反比例モードが発生します。
ですが皆様に朗報です。最近、警察にもワークライフバランスが少しずつ浸透していると筆者は個人的に感じていました。(本当に少しずつですけど^^;)
特にお子さんの行事などに対しては、男性でもかなり休みがとりやすくなったと思います。本当に数年前まではそんなことはあり得ないという風潮でした。(特に刑事課)
今後はもっと働きやすい環境に変わっていくと思っています。というか、若い人がどんどん偉くなってそういう風潮にして欲しいと筆者は願っています。休めない時は何があっても休めない仕事だからこそ、休める時にはきちんと休めるようになって欲しいものです。
筆者はアウトドアが趣味でしたが、いつ呼び出されるかわからないため遠方には行きませんでした。正直に言うとあまり休んでいる気はしませんでした。
筆者がどうしても休日に遠出したかった時、上司に「いつからいつまで、どこに旅行に行きます」というメモを渡したことがあったのですが「こんなの渡されても呼び出すからね?」と一蹴されて終わりました(実話)
2.実力主義
2つ目の特徴は実力主義の人です。警察官という職業は良くも悪くも公務員です。
つまり、どんなに頑張って働いたとしても、基本的に給料は「階級+年功序列」です。(しかも縦社会という悪循環)
例えば、『いくつもの事件を解決した25歳の巡査』と、『全く仕事をしない59歳の警部補』がいたとします。さて、この2人の給料を比べるとどうでしょう。
大げさに言えばこの場合、警部補は巡査の2倍くらいの給料をもらっています。(あくまで一例です)
人によっては年収1000万円近い人もいるでしょう。それくらい差があるんです。仕事量とか成果はあまり関係ありません。(筆者は何度も歩合制にして欲しいと願っていました)
もちろん評価されれば、いわゆるボーナスが上がったりすることはあります。あとは昇任試験が受かりやすくなったり、希望の部署に行きやすくなったりとメリットがないわけではありません。また、重要指名手配犯を捕まえれば階級が上がるなんてこともあります。(滅多にありませんが)
ですが問題は、仕事をしない人も同様に一定の評価を受けるんですよね(笑)
仕事しなくなる人が続出するわけです。でも公務員という道を選んだということはそういうことです。割り切ってさっさと昇任することをオススメします。考えるだけムダです。考えすぎると辞めたくなります。(筆者のように)
必ずしも上司が正当な評価をしてくれるとは限りません。
上司ガチャを全力で祈りましょう。
もし外れても数年以内に異動があるので希望を捨てずに。
「長く務めている=組織に貢献してきた」という考え方もあります。
(まぁ、ろくに仕事しない人は若いころからしていない人が多いですが)
3.縦社会が嫌い
3つ目の向いていない人の特徴は、縦社会が嫌いな人です。
これは前回の記事と内容が被りますが、警察組織のシステムは基本的に軍隊であるということを念頭に置きましょう。敬礼とか各個動作(集団行動)みたいなのはモロにそうですよね^^
でも大丈夫!体育会系が苦手な人に朗報です
いくら嫌でも警察学校で色々と叩き込まれるので、あまり心配せずに飛び込みましょう!
なんとかなりますから(笑)
なんやかんや警察学校は楽しかったです!
(絶対に戻りたくないけど)
特に同期の桜たちとは今でも仲良しです^^
一種の吊り橋効果みたいなものだと思います。
4.要領が悪い
これも前回の記事内容と被るのでざっくりと解説しますね(でも1番大切なことだと筆者は思っています)
警察官という職業は本当に様々な業務があります。特に新人の方は地域課(交番やパトカーなど)へ配属されるかと思いますが、特に気を付けるべきは書類の作成&管理です。
書類をどんどん作成しないと、本当にどんどん溜まっていきます。特に配属先の所属がが忙しい場所だと次から次に仕事が入ってきて、その度に書類を作成する必要があります。被害届や各種書類を作成できたとしても、刑事課の顔の怖いおじさんに後日呼び出されて訂正を求められたりします。もちろん怒られます(笑)が、書類はとっとと出すことをオススメします。
よくあるのは書類を数か月分溜め込んでしまい、誰にも相談できずに放置してしまうパターン。これは最悪ですね。書類がないと事件が進められません。下手すれば被害者の方にも迷惑をかけます。懲戒処分となる可能性もあります。
もし読者の方の中に「実は書類が数か月分出せていない」という現役警察官の方がいらっしゃったら、怒られるのを覚悟ですぐに上司に相談しましょう。未作成書類を隠したり、紛失したりして処分された人を何人も見てきました。時間が経てば経つほど、提出が気まずくなってしまうんですよね。気持ちは痛いほどわかりますよ。でも怒られて済むなら絶対その方が良いです。
自分自身で要領が悪いという自覚がある人は、ToDoリストを作成するなどして工夫しましょう!少なくとも筆者はそうやっていました。あと、書類はどうせ訂正されるので完璧主義はやめましょう(笑)
詳しくは前回の記事で解説していますのでご覧ください^^
被弾覚悟で素直に申告した方がダメージが少ないことが多いです。
むしろ、その素直さが信頼になります。
「悪い報告ほど早くする」は鉄則です。
5.まとめ
いかがでしたか?あなたは警察官に向いているでしょうか?
本記事を読んで「警察官に向いているかも」と思った方、ぜひ受験してみてくださいね^^
公務員なので安定しています。給料も本当に結構もらえるんです(笑)
本記事があなたの将来に少しでもプラスになれば幸せです!
それでは~^^